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考証機材と資料リポート

複葉機モデリングガイド 2017年 04 月号 [雑誌]: 艦船模型スペシャル 増刊

複葉機モデリングガイド 2017年 04 月号
[雑誌]: 艦船模型スペシャル 増刊

★★★☆☆

考証機材 : 張線

2017/3/19更新

メインは第一次大戦での複葉機ですが、第二次大戦時の機体も紹介されています。
九五式二号水上偵察機、グロスター・グラジエーター、フェアリー・ソードフィッシュ、フェアリー・アルバコアなどなどです。

複葉機といえば張線ですが、その張り方やエッチングパーツの加工のノウハウなども詳しく解説されています。
イギリス機は流線型の張線が多用されているので、その再現にはエッチングパーツも有効となっているので必見です。
本格的に張線にチャレンジするなら必要な一冊です。



ひこうき模型上達のコツ 2016年 01 月号 [雑誌]: モデルアート 増刊
ひこうき模型上達のコツ
2016年 01 月号 モデルアート 増刊

★★★★☆

考証機材 : 紫電改 零戦二二型 九五式水偵 九七式艦攻 震電 彗星

2015/12/22更新

ひこうき模型上達のコツ 日本海軍機偏
ちょい盛りで「上手く見える」ワザを伝授 海軍機製作テクニックのすべて

★1/32スケールならではの醍醐味、塗装でリアリティを追求する
ハセガワ1/32紫電改の作例が紹介されています。
作例のチェックポイントとしては、プラグコード追加・伸縮性のある素材でアンテナ線を再現・紫電改用カラーセットの暗緑色(川西系)で塗装・マーキングはマスキング塗装で仕上げた、などなどが解説されています。
また、ディテールアップ工作のポイントも製作過程とともに紹介されています。
日本海軍機機体外面色模型用塗料カラーガイドでは、実際の塗料ビンとカラーチャート・色の解説が紹介されています。

★飛行機模型の既成概念を忘れて自由な発想で製作してみる
タミヤ1/48零式艦上戦闘機二二型の作例が紹介されています。
「動きのある機体」を主題に、方向舵は角度を変えて接着され、昇降舵とバランスタブはカットして下げた状態で接着されています。
作例ではソロモン戦域で奮闘した二五一空の応急迷彩を再現しており、その塗装工程も紹介されています。

★ハセガワの最新1/48キットを考証を図解しながら製作する
ハセガワ1/48九五式一号水上偵察機の作例です。
ここではカラーイラストと資料写真で、九五式水上偵察機のディテールが細かく考察されています。
「日本機大図鑑」でおなじみの佐藤邦彦氏の作画・解説で九五式水偵のディテールが8ページにわたり紹介されています。

★あなどりがたい実力を持つエアフィックス製の近作キット
こちらもニューリリースのエアフィックス1/72九七式三号艦上攻撃機の作例です。
フラップやエルロンは別パーツ化されているので、今にも動き出しそうな雰囲気に仕上がっています。
キットに付属する、史上初となる正確な形状の九一式航空魚雷改二を装備した雷装状態を再現しています。
このキットは主翼を折りたたんだ状態に組み立てることもできるので、その状態の作例も紹介されています。
途中に日本海軍機1/72〜1/32定番キットカタログが紹介されています。

★実機の構造まで理解できる造形村1/48キットを製作する
造形村1/48震電の作例では機銃庫やエンジンまわりの外装パネルをはずした状態を再現しています。
中身ギッシリの震電の製作ポイントも製作手順とともに解説されています。

★謎多き存在?の東欧製キットその実力を探る
AZモデル1/72彗星12型を製作する際の注意点がいくつか紹介されています。
たとえば、このキットは一二型となっていますがパッケージには空冷エンジン搭載型など、他タイプのパーツも含まれています。
彗星一二型の垂直尾翼は本来背の低いタイプのパーツを取り付けなければならないのですが、組み立て説明書では背の高いパーツをチョイスしているなどの誤りがあるそうです。
また、接着面が合わない部分やスキマが生じる部分などを指摘し、その対処法も解説しています。



日本陸海軍機大図鑑 2015年 10 月号 [雑誌]: モデルアート 増刊
日本陸海軍機大図鑑
2015年 10 月号 モデルアート 増刊

★★★★★


考証機材 : 零戦 雷電 紫電/紫電改 晴嵐 零式観測機 震電
瑞雲 深山/連山 彩雲 月光 流星 屠龍 鍾馗


2015/9/19更新

モデルアート誌に連載中の「零戦大図鑑」あらため「日本機大図鑑」の特集です。
このコーナーは本サイトでも特筆事項として多数紹介しており、その特集の本誌となると特筆事項の塊となってしまい膨大な量の解説となってしまうので、ここでは掲載資料の機種と内容のみ紹介します。
連載の内容を再検討し加筆修正されているので、始めて見る資料もあります。

★陸海軍機の操縦席を見る
零戦二一型・三二型・五二型 零戦の頭当て
雷電一一型の計器板
紫電二一型(紫電改)の計器板
晴嵐の計器板 晴嵐の後席 晴嵐の無線電信機
零式水上観測機一一型
震電の計器板 震電の操縦席
瑞雲の計器板
屠龍甲型 屠龍丁型
深山 連山

★陸海軍機の内装・外装の検証
手動慣性始動機 零戦の手動慣性始動機 二式水戦の手動慣性始動機 紫電/紫電改の手動慣性始動機
雷電の手動慣性始動機 月光/九六艦戦/烈風の手動慣性始動機
十二試艦戦/零戦一一型/二一型の機首 零戦のエンジン 零戦三二型/二二型/五二型の機首 零戦五二型の機首
栄エンジン二一型/三一型
彩雲のエンジン架覆い 彩雲のエンジン始動 彩雲のエンジン架 彩雲の排気管/カウルフラップ 彩雲の機首
現存した「彩雲エンジン架覆い」のその後 誉二一型エンジン
零戦の主脚 雷電の主脚
陸軍機の主脚/頭当て
彩雲の主脚
零戦二一型の主翼 零戦五二型の主翼
二式戦闘機 鍾馗の主脚 二式戦闘機 鍾馗の燃料タンク収納部
二式戦闘機 鍾馗の翼内燃料タンク 二式戦闘機 鍾馗の翼内燃料タンク緊定帯
零戦の尾輪 陸海軍機の尾輪 零戦の尾脚 海軍機の尾橇 尾輪回転制限装置 零戦の尾輪求心装置
雷電の尾輪求心装置 紫電/紫電改の尾輪求心装置 月光の尾脚 彩雲の尾脚と配電盤
零戦五二型のジャッキ 零戦二一型のジャッキ
前翼型滑空機MXY6 震電の胴体後部と側翼
深山・連山 深山の射爆兵装 深山の降着装置
紫電改の主翼と尾翼
流星の風防



アナタノ知ラナイ兵器3: イラストで見る末期的兵器総覧
アナタノ知ラナイ兵器3
イラストで見る末期的兵器総覧

★★★☆☆

考証機材 : 飛燕U型改 I-16 零式水上偵察機 F4U 一式双発高等練習機
伊365潜 九六式25mm三連装機銃 波101潜 ギアリング級駆逐艦
三式空六号無線電信機


2014/6/8更新

本書はおなじみ、こがしゅうと氏のイラスト集ですが、ここでは全体的に資料の少ない機材の紹介にとどめておきます。
航空機偏
★I-16は機首排気管、主翼下面、フラップ、主翼上面、主脚下げ状態など8ページで紹介されています。

零式水上偵察機は胴体電探装備状態、主翼折畳み関節部や結合部覆、折たたみ回転棒の使用方法、カウリング開放時、浮舟上面図・下面図、爆弾倉・爆弾取り付け状態などが紹介されています。

★キ54一式双発高等練習機は十和田湖から引き揚げられた、あの明灰白色の機体です。
胴体全図、主翼・エンジン部、機体下面図、機体内部配置図など9ページで紹介されています。

艦船偏
★伊三六五潜水艦(丁型潜)は6ページで紹介されています。
艦橋前面詳細図・後面詳細図はかなり大きなイラストが掲載されており、艦橋構造物が非常にわかりやすく描かれています。また、艦首部・前部甲板・後部甲板のイラストも紹介されています。

九六式25mm三連装機銃は4ページで左舷前部、右舷後部、弾倉、防弾鋼鈑形状各種が紹介されています。

★波101潜は全体図、艦橋右舷前面図、艦首右舷、艦尾右舷が4ページで紹介されています。

★ギアリング級駆逐艦はなんと22ページ
もの長編で解説されています。
まず、Mk.32連装砲正面全体図・背面図・露天簡易照準器・打空薬莢放出口、Mk,37射撃指揮装置、テレスコープ、艦橋右舷・正面・背面、艦首前部・艦底、艦尾艦底・推進器、マスト、煙突、船体後部などなど詳細にわたり解説されています。



海軍零式観測機 (世界の傑作機 NO. 136)
世界の傑作機 no.136
海軍零式観測機 (世界の傑作機 NO. 136)

★★★★★

考証機材 : 零式観測機

カラーページは巻頭7ページ。
零式観測機一一型機体透視図のカラーイラストが2ページ、零式観測機カラー側面塗装図のカラーイラストが5ページとなっており、十試水上観測機の側面図や特設水上機母艦・山陽丸飛行機隊所属機など8機のカラーイラストが紹介されています。

続いて「零式観測機の開発、生産、改修」、「佐野榮太郎技師のプロフィール」では、零式観測機の水平安定板・胴体・主フロートなどの骨組みや、量産中の工場の当時のモノクロ写真が多数掲載されており、通常では見ることのできない機体内部も見ることができます。

「原型と生産型のさまざまな小変化」では、十試水上観測機の滑水シーンや零式一号観測機一型のモノクロ写真に始まり、各型の解説がなされています。

「各部詳細」では操縦席計器板のクローズアップ写真や、コックピット周辺のクローズアップ写真なども紹介されています。

後半は基地での整備風景や、母艦上での作業風景に混じって、離水シーンや飛行中など作戦中の写真も紹介されています。
興味深いのは、暴風雨を避けるためか、砂浜に穴を掘って主フロートを埋めているフィリピンでの1カットです。
機首から胴体後方にかけてキャンバスをかぶせデリックで吊り上げている作業は、開戦から1ヶ月後の南進作戦中の記念写真とのこと。

最後は「機体詳細図」のモノクロイラストで、42ページにわたり詳細に解説されています。
ここでは各機体構造や主翼・補助フロートの折りたたみ構造など、当時のマニュアルをもとにした艤装関連についてもモノクロイラストで詳細に解説されています。



日本海軍水上偵察機 (世界の傑作機)
日本海軍水上偵察機 世界の傑作機

★★★★★

考証機材 : 九○式二号水上偵察機 九四式水上偵察機 九五式水上偵察機
九六式小型水上機 零式観測機 零式小型水上機
零式水上偵察機 瑞雲


カラーページは7ページ。
すべて塗装とマーキングのカラーイラストで、以下のようにたくさんの機種と所属部隊が紹介されています。

・一四式水上偵察機は戦艦「金剛」搭載機。
・九○式二号水上偵察機は水上機母艦「神威」搭載機。
・九四式水上偵察機は潜水母艦「迅鯨」搭載機、水上機母艦「千代田」搭載機、海軍航空技術廠無線操縦実験機ほか。
・九五式水上偵察機は戦艦「陸奥」、水上機母艦「瑞穂」搭載機。
・九六式小型水上機は「伊六号」潜水艦搭載機。
・零式小型水上機は第六艦隊付属水上機隊ほか。
・零式観測機は戦艦「武蔵」、特設水上機母艦「国川丸」搭載機ほか。
・零式水上偵察機は特設水上機母艦「君川丸」搭載機ほか。
・紫雲は部隊配備前?
・瑞雲第は634海軍航空隊、横須賀航空隊ほか。以上が塗装とマーキングのカラーイラストの内訳です。

本書の「日本海軍水上偵察機の系譜」では、初期の水上偵察機から紫雲までの解説が当時のモノクロ写真とイラストで紹介されています。

本書の半分は当時のモノクロ写真集、「日本海軍主要水上偵察機写真集」で構成されています。
そのオープニングを飾るのは、夕焼けを背景にしたショートランド島水上機基地の零式観測機の整備作業の写真です。
あの有名な美しい情景が1ページ1カットの大判写真で掲載されています。

全体的に飛行中または水際での機体整備中の写真が多いのですが、主翼を折りたたんだ状態や艦上のカタパルトでのディテールのよくわかる写真も紹介されており、艦船模型の艦載機制作の資料としても貴重な一冊といえます。


軍用機メカ・シリーズ 九六艦戦/零観
九六艦戦 零観
(軍用機メカ・シリーズ)

★★★★★

九六艦戦/零観 (ハンディ判図解・軍用機シリーズ)
九六艦戦/零観
(ハンディ判 図解・軍用機シリーズ)

★★★★★

考証機材 : 九六式艦上戦闘機 零式観測機

特筆事項としては、他ではあまり見ることのできない零式観測機主翼の折りたたみ機構や、補助フロートの折りたたみ機構などのディテールが、当時のモノクロ写真と精密イラストで詳細に解説されています。

カラーページは8ページ。
コックピットのカラーイラストが正面計器板1ページ、操縦席・偵察席全体の左舷2ページ、塗装とマーキングが5ページという構成になっています。

また、主務設計者の佐野技師は造船屋だったとか、実戦部隊の搭乗員や整備員の話など興味深いエピソードも紹介されています。

◆軍用機メカ・シリーズとハンディ判図解軍用機シリーズの解説





軍用機メカ・シリーズ 彩雲/零式水偵
彩雲・零水偵
(軍用機メカ・シリーズ)

★★★★★


彩雲・零水偵 (ハンディ判図解・軍用機シリーズ)
彩雲・零水偵
(ハンディ判図解 ・軍用機シリーズ)

★★★★★


考証機材 : 彩雲 零式水上偵察機

完成された最高の傑作水偵というサブタイトルではじまります。
零式水上偵察機は九四水偵の後継機として開発された機体で、設計主任の裏話や偵察員マニュアルの特別企画などが目を引きました。

零式水上偵察機の外翼折りたたみ法なども、イラストと実機のモノクロ写真で解説されており、翼断面もよくわかります。
コックピット関係は、操縦席・電信席・偵察席の各座席のモノクロ写真と、本機の取扱説明書のイラストが掲載されており、座席単体の構造がよくわかります。

また、爆撃兵装も各種爆弾の装着状態をイラストで解説しています。
米魚雷艇狩りに使用された20mm機銃付の機体は、おなじみの写真が掲載されていますが、特別な解説はされていません。

◆軍用機メカ・シリーズとハンディ判図解軍用機シリーズの解説



軍用機メカ・シリーズ 紫電改/九四式水上偵察機
紫電・紫電改 九四水偵
(軍用機メカ・シリーズ)

★★★★★

紫電・紫電改 九四水偵 (図解・軍用機シリーズ)
紫電・紫電改 九四水偵
(図解・軍用機シリーズ)

★★★★★


考証機材 : 強風 紫電 紫電改 九四式水上偵察機

九四式水上偵察機
は川西航空機のメジャーデビュー第一号といえる機体です。
「この機体がなければ、川西の後の紫電改も二式飛行艇もなかっただろう。」というコロシ文句からはじまります。

動力装備の項目では、「飛行艇を抜く長大な航続力を支えたのは、信頼性十分のエンジンと巨大なガソリンタンクだった!」というサブタイトルで、本機の性能がいかに優れたものだったかがうかがえます。

本書も九四式水上偵察機の特集の資料としては唯一の存在だろうと思われます。
大戦中には旧式機となったために、鮮明な当時のモノクロ写真も多く掲載されています。

また、本シリーズの特徴である精密イラストも多数掲載されており、コックピットのカラーイラストも掲載されていますが、なんといっても本書の特筆事項は、この歴史的価値のある九四水偵を深く知ることができる一冊であるという点に尽きると思います。

◆軍用機メカ・シリーズとハンディ判図解軍用機シリーズの解説



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