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考証機材と資料リポート

ゼロの残照~大日本帝国陸海軍機の最期~ (終焉の日本陸海軍軍用機写真集)
ゼロの残照~大日本帝国 陸海軍機の最期~
(終焉の日本陸海軍 軍用機写真集)

★★★★★

考証機材 : 零式艦上戦闘機 一式陸上攻撃機 飛燕 天山
彗星 月光 彩雲 銀河 疾風 キ87 飛龍 雷電


2014/11/13更新

本書は元アメリカ陸軍航空隊の通信将校ジェイムズ・P・ギャラガー氏が、私用カメラで撮影した日本陸海軍機の当時のモノクロ写真集です。
オリジナルの英文の写真集は1970年代初頭に出版されたので、既におなじみの写真も何点か見受けられます。

著者まえがきには、「多くのモデラーたちが、以前は知らなかった日本軍用機の何か新しいディテールを見つけて頂けることも希望しているのです。」
と書いてあり、モデラーを意識して本書を出版していることがうかがえます。
確かに本書では、機体の一部をクローズアップで撮影してみたり、破損した部分を写してみたり様々な情報がつまっています。
スクラップの山のように多くの機体が遺棄されたショットや、パネルやハッチが開いた状態で外板の継ぎ目などのよく分かるクローズアップなど、従来の生きている機体では見ることのできない部位を見ることができます。
見る人によってその情報の受け取り方が違う、また違った意味で貴重な資料といえます。

また、著者はニューギニア・フィリピン・日本本土と転戦しており、日本陸軍機の写真も多数紹介されています。
三つ葉のクローバーの飛燕の写真も紹介されており、この機体の出所は本書のようです。
ただし、本文にも解説されていますが、著者が撮影した複数の飛燕の写真と日本側の証言などから分析して、アメリカ兵のいたずら書きの可能性が高いようです。
このように、撮影した際の著者の解説も詳しく紹介されているので、考証材料としても十分な資料といえます。



海軍陸上爆撃機「銀河」 (世界の傑作機スペシャル・エディション (Vol.1))
海軍陸上爆撃機「銀河」
(世界の傑作機 スペシャル・エディション(Vol.1))

★★★★★

考証機材 : 銀河

通常の世界の傑作機の2.5倍くらいの厚さがあります。
これまで資料の少なかった銀河ですが、この一冊でかなり有効な情報を得ることができます。
まず、巻頭15ページのカラーページですが、ポールE・ガーバー保存修復施設に保管されている機体のカラー写真が11ページにわたり掲載されています。

機首部からはじまり、偵察席、コックピット、各可動風防の開状態と閉状態。
私にとってそれまで謎だった後方可動覆いの開・閉状態。
電信席、胴体電探アンテナ、爆弾倉、エンジンナセル、主脚、誉エンジン、カウリングと、銀河の各部分を鮮明なカラー写真で解明してくれています。

また、当時のモノクロ写真も多数掲載されており、初公開とおもわれるものも何点か見受けられます。
イラストによる詳細図も16ページにわたり掲載されています。



軍用機メカ・シリーズ 銀河/一式陸攻
★保存版 銀河/一式陸攻★
(軍用機メカ・シリーズ)

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銀河/一式陸攻 (ハンディ判図解・軍用機シリーズ)
★銀河/一式陸攻★
(ハンディ判図解・軍用機シリーズ)

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考証機材 : 銀河 一式陸上攻撃機

本書には現存する機体のカラー写真は一切掲載されていません。
開発当初からの記録写真と、現地部隊のモノクロ写真、終戦直後米軍に接取されたときのモノクロ写真が紹介されています。
そのモノクロ写真を補足する形で、精密図面によってわかりやすく解説されています。

銀河の精密図面は胴体の骨格と助材から始まり、風防開閉ハンドル・爆弾倉扉開閉の構造・操縦席・偵察席・電信席・フラップ・エアブレーキ・主脚組立図・尾脚組立図・全部旋回銃座・後上方銃座・80番50番25番各爆弾搭載状態図と弾圧金具・雷撃照準器などキット製作において参考になる部位が紹介されています。

カラーページは8ページ。
銀河試作型P1Yの操縦席右舷のカラーイラストが1ページ、同じく操縦席左舷と正面計器板のカラーイラストが2ページ、全体の精密解剖図が2ページ続き、残り3ページは塗装とマーキングのカラーイラストです。

軍用機メカ・シリーズの解説




丸 2013年 04月号
丸 2013年 04月号 [雑誌]

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考証機材 : 銀河試作機 日向 九八式六屯牽引車

未公開写真が3点紹介されています。

まず、銀河試作機の当時のカラー写真が1ページ3カット掲載されています。
このカラー写真は戦後米軍によって撮られたものらしく、全身黄橙色の迷彩は現在のものと見間違えるほどの鮮明さです。
機体自体は風防のほとんどが無くなっており、エンジンや車輪も無い残骸のような姿で台に据えられた状態となっています。
長い間野ざらしとなっていた機体自体の退色と写真自体の退色がかさなり、少し淡い色に写っているようです。
骨組みだけになった格納庫と一緒に写っている草の緑色は現在の色に近いので、日本海軍試作機の黄橙色を知る貴重な資料といえます。

次に昭和9年に撮られた戦艦日向の当時のモノクロ写真が6ページ紹介されています。
日向の近代化改装前の艦上構造物が多数写っており、総員1400名が前甲板から艦橋全体に覆うように整列した集合写真は圧巻です。
最後に九八式六屯牽引車が十五榴を牽引しているモノクロ秘蔵写真が1ページ1カットの大判で紹介されています。



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