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日本陸軍 五式戦闘機(キ-100) 資料

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考証機材と資料リポート

陸軍5式戦闘機 (世界の傑作機)
世界の傑作機 No.23 陸軍5式戦闘機

★★★★★

考証機材 : 五式戦闘機

カラーページは8ページ。
すべてイギリスに唯一現存する五式戦闘機T型乙のカラー写真です。
最初の5ページはエンジン試運転をしている写真で、力強くプロペラを回しながら排気煙を吐き出しているカットは生きている五式戦を感じることができます。

後半3ページはRAFコスフォードのハンガー内に展示されている写真です。
ここではコックピットの右舷・正面・左舷を、1ページ2カットのカラー写真で見ることができます。
オリジナルの計器類は何点か失われていますが、計器の配置やレバー類などを確認することができます。
この現存機は後半にも16ページのモノクロ写真で紹介されています。

このモノクロ写真では、機首・プロペラ・スピナー・キャノピー・カウルフラップ・排気管・潤滑油冷却器・主脚・主脚収納部・主翼・フラップ開状態裏側・胴体・尾輪・尾翼などの各部位がクローズアップで紹介されています。

本書内で、「この機体はオリジナルの塗装を一度全部落とされたためにカラーリングの参考にはならない」と解説されていたため、あえてモノクロ写真で編集したのかもしれません。
当時のモノクロ写真も多数紹介されており、塗装とマーキングのモノクロイラストは最後に紹介されています。


川崎キ100五式戦闘機 (エアロ・ディテール)
川崎キ100五式戦闘機 (エアロ・ディテール)

★★★★★
考証機材 : 五式戦闘機 1型乙

本書にはRAF(イギリス空軍)博物館に展示されている、世界で唯一現存する五式戦の復元機が紹介されています。
その写真は修復作業中のものも多く紹介されているので、外側からだけでなくフィレットをはずした状態や、各パネルをはずした状態、そしてそのパネルの裏側までもがカラー写真で鮮明に紹介されています。
このため、エンジン取付部、胴体機銃や翼内砲の取付部、フラップの裏側、尾翼の取付け方など、通常では見ることのできない部分をたくさん見ることができます。

特筆事項として、燃料冷却器が半埋め込み式のように装備されていたということ。
日本陸軍機によく見られる、主脚収納室の間の胴体についている円筒形のパーツが、飛燕から五式戦へと変貌するさいにつけられたフィレットの中に埋もれているかたちになっているのがよくわかります。

また、写真だけでなくカラーイラストや基本塗装・標識塗装図なども、見本色とともに紹介・解説されているのでカラーリングの資料としても参考になります。



三式戦「飛燕」・五式戦―キ六〇に端を発してキ一〇〇に至る大戦期液冷発動機装 (歴史群像 太平洋戦史シリーズ Vol. 61)
三式戦「飛燕」・五式戦
キ六○に端を発してキ一○○に至る大戦期液冷発動機装備戦闘機の系譜
歴史群像 太平洋戦史シリーズ Vol. 61

★★★★★

考証機材 : 飛燕 五式戦

本書の特徴は各部ディテールのカラーイラストによる解説で、非常に見やすい構成となっています。
また、カラー写真とCGが多く掲載されています。

イギリスでレストアされた機体を中心に、コックピットや機首まわりなど、鮮明なカラー写真が豊富に掲載されています。
とくにレストアされる前の5式戦のカラー写真は当時の色合いを知るための貴重な資料といえます。
カラーリングの考証やディテールアップの資料として非常に参考になります。

また、飛燕と五式戦の開発経緯や戦歴なども詳しく紹介されており、総合的な第1級の資料といえます。


軍用機メカ・シリーズ 飛燕/五式戦/九九双軽
飛燕&五式戦・九九双軽
(軍用機メカ・シリーズ)

★★★★★

飛燕・五式戦/九九双軽 (図解・軍用機シリーズ)
飛燕・五式戦/九九双軽
(図解・軍用機シリーズ)

★★★★★
考証機材 : 飛燕・五式戦/九九式双発軽爆撃機

カラーページは8ページ。
操縦席正面の計器板のカラーイラストが1ページ。
操縦席正面と左舷・座席と右舷のカラーイラストが各1ページ。
精密カラー解剖図が2ページ。塗装とマーキングのカラーイラストが3ページとなっています。

本書では飛燕の性能を機体構造から解説しており、飛燕独自のユニークな桁や発動機取付架の構造から紹介されています。
ここでは主に図面等のモノクロイラストで解説されており、飛燕の生産ラインのモノクロ写真はその補足として部分的に紹介されています。

主脚や尾輪の構造も精密イラストで解説されています。
エンジンは、ハー40単体のモノクロ写真が4カット掲載されており、補足としてほとんど同じ構造の海軍・アツタ21型エンジンの解剖図がモノクロで紹介されています。

本書の発行当時は五式戦の写真自体が少なく、本書では飛燕の解説の延長で五式戦が紹介されている程度です。
イギリスに現存する五式戦の写真は、本書の発行当時は未発表だったため五式戦の写真は数えるほどしか掲載されていません。

◆軍用機メカ・シリーズとハンディ判図解軍用機シリーズの解説



Modelers Workshop―How to Build 日本陸軍機 戦闘機編 (モデラーズ・ワークショップ)
Modelers Workshop How to Build
日本陸軍機 戦闘機編
(モデラーズ・ワークショップ)

★★★☆☆

考証機材 : 五式戦 一型甲

日本陸軍で正式採用された一式戦から五式戦までの戦闘機の1/48スケールの作例を一点づつ紹介しています。
ディテールのアップ写真が鮮やかで、カラーリングの参考資料としても重宝する一冊。

「五式戦 キ-100」はハセガワ1/48スケールキットを使用。
飛行第111戦隊第1大隊長 江藤豊喜少佐機を再現。
資料の少ない5式戦のなかで、確立されたカラーリングのひとつととらえると参考の余地があるのではないでしょうか。
どちらかというと、明野マークの筆塗装など塗装方法の指南書的な内容です。


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