ミリタリーコミックス リポート
書籍タイトル | リポート | 表紙画像 |
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戦空の魂 1巻[Kindle版] | 「戦空の魂」シリーズは全12巻あります。紙の本だけでなく、Kindle版も追加されています。 全体的にメカの作画も丁寧で、リアルに表現されていますが考証については別物です。 青年コミック誌での連載の影響か、1巻の第1話あたりは少々エロが入っており、ストーリー的に多少無理があります。 しかし回を重ねるごとにストーリーもこなれて、画風も穏やかになって好感のもてる作品です。 全12巻の中には制式機だけでなく、試作機などいろんな機材も登場します。 珍しいところでは、モーリス・ファルマン水上機、九八式水上偵察機、深山改輸送機、景雲、零戦五四型、連山、キ78高速研究機、A-26長距離研究機、東海、彗星三三型、晴嵐、萱場式オートジャイロなど。 敵方ではソ連のラボーチキンが女性パイロットの操縦で登場します。 秋水はスペースシャトルのようなデカイ落下増槽をつけて成層圏へ行ってしまいます。 とりあえずこの1巻のお話を紹介します。本シリーズは各お話のタイトルに登場機材の名前が入っています。 第1話 紫電 未だ雲海上にあり 第2話 桜花 南溟に消えず ・・・・桜花搭乗員のお話。 第3話 紫電改 還らざる友を想う ・・・・戦果確認機となった紫電改のお話。 第4話 雷電 不滅の魂とともに ・・・・30mm機銃装備の雷電がB-29やP-51をやっつけるお話。 第5話 彩雲 悠久の時を越えて ・・・・囮艦隊の瑞鶴に搭載された彩雲のお話。アクタン島のゼロのエピソードも絡ませています。 第6話 月光 爆光の果てに ・・・・B-29の基地となったサイパン攻撃に向かう零戦と月光のお話。 |
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零の帰還 (アクションコミックス) |
滝沢聖峰作品の短編航空劇画全9話が掲載されています。 旧作「新太平洋戦記」を再編集し、新作を加えた短編集です。 登場機材は下記のとおりです。 ★迎撃機・・・・雷電 翼面荷重が高く離着陸の難しい雷電を乗りこなしていくヒョッコ搭乗員のお話。 ★月光、夜明ケヲ見ズ・・・月光 要領よく生き残ることに執着しているのだけれども、成り行きで撃墜王になってしまうベテラン搭乗員のお話。 ★暁に還らず・・・疾風、P-61 爆撃機が不足しているため夜間爆撃に駆り出されている疾風搭乗員のお話。最後はブラックウィドウとの一騎打ちです。 ★戦争は終わった・・・彗星四三型 特攻隊教官のベテラン搭乗員が、司令を欺く最後の出撃のお話。 ★E・・・エンタープライズ ビッグEことエンタープライズの機銃手のお話し。 ★隼・・・隼U型、ハリケーン 爆撃機から転科してきた対戦闘機戦に不慣れな上官の僚機のビルマでの空中戦のお話。 ★零の帰還・・・零戦 中国戦線・ラエ・鹿屋と転戦して、特攻隊援護機として出撃。燃料切れで不時着後も特設監視艇に救助される超ラッキーなお話。 ★東京物語・・・飛燕 立川の陸軍航空審査部に転属になったベテラン搭乗員とその嫁の終戦前後のお話。 ★死との約束・・・零戦、イ-15、イ-16 開戦時に教官をしていたベテラン搭乗員の分隊士の自爆のお話。「ばら物語」後の作品のため画風が西欧風。 |
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ル・グラン・デューク | バンド・デシネで描かれた、WWU独ソ戦ヨーロッパ戦線の、ドイツ軍戦闘機パイロットとソ連軍女性パイロットの物語です。 バンド・デシネとは、フランス版のコミックスで歴史も古く技法も確立されています。 日本のコミックスとの相違点は、まずフルカラーであり、ストーリーよりも画を重視していること。 そして、効果線や効果音などの表現方法はなく、イラストと吹きだしのセリフのみで表現されています。 表紙の、絵画のようなフルカラーの精巧な画が全コマで展開します。 感情表現や心理描写などは日本のコミックスのほうが細やかに表現されており、それが日本の漫画文化であると確認できました。 本書についてですが、前述のように絵画のように鮮やかな色彩のカラーイラストから構成されているため、まず美しい。 またメカニックについても相当に専門知識のある方による作画のようで、機体の外板割りや鋲、コックピットの計器までかなり詳細に描かれています。 ただし、あくまでも実機の写真ではなくイラストなので、資料としてはいかがとは思いますが、いたるところで戦闘機や爆撃機、戦車などの兵器が出現し戦闘を展開するので、考証の的確な一本の戦争映画を見た以上の充実感はあります。 映画といえば、突然ベッドシーンなどが現れたりもしますが、本書も突然現れます。 フルカラーの精巧な画だけに、突然写真のようになまめかしい女性の裸体が出現するとドキドキします。 こんなシーンも何回かあるので、子持ちのかたは要注意。 全体の感想としては、模型のボックスアートにストーリーをつけたような作品です。 ちなみに、おもな登場機材は次のとおりです。 He219 Fw190 Ta152 Bf109 Ju188 Pe-2 La-5 P-39 他 |
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撃墜王 (航空劇画名作コレクション (1)) |
滝沢聖峰作品の短編航空劇画全9話が掲載されています。短編ですが、すべての作品にドラマがあり中身の濃いものばかりです。 また、メカニックもていねいに表現されています。 内容は登場機材とタイトルで想像してみてください。 ★震天制空隊・・・登場機材は2式複戦屠龍、B29、P51。 ★青い投弾線・・・登場機材は彗星、F6F、米護衛空母。彗星の最後の投弾シーンは迫力あり。 ★紅の墓標・・・・・登場機材はM4シャーマン、日本陸軍対戦車砲。なぜか航空機は影もでてこないが載っている。でも、さすがに味のある作品。 ★編隊空戦指令・・・登場機材は四式戦疾風、B25、鹵獲B17、P38、日本輸送船。鹵獲B17の和風ノーズアートと、鹵獲B17を使用した以外なストーリー展開が見ものです。 ★飛燕・・・登場機材は飛燕、零戦、B24。舞台はラバウル以外のニューブリテン島の前進基地。 ★旭と星・・・登場機材はDC3輸送機、百式司偵、F6F、米機動部隊。日本海軍守備隊が取り残された島に米軍の輸送機が不時着。DC3のエンジンを百式司偵に換装して補給物資を受領するため本隊へ向かうが・・・ ★撃墜王・・・登場機材は飛燕、B25。高校野球のエースと撃墜王のエースをかけたストーリーです。 ★海の陸鷲・・・登場機材は四式重爆飛龍、F6F、エセックス級空母。有名な飛龍雷撃隊のお話。 ★8月19日の戦争・・・登場機材は零戦、緑十字の一式陸攻。九州の某海軍航空隊分配基地でのポツダム宣言受諾直後の反乱のお話。 本誌の雑記とあとがきには作者の本音が掲載されています。たとえば、マンガにある反転急降下をすると屠龍は空中分解します。とか、作中では日本陸軍の対戦車砲が一撃でM4を撃ち抜いていますが、実際はほとんどムリだったとか、よもやま話も計3ページにわたり掲載されています。 |
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幻の豹 he panther in Ukraina 1950 (MGコミック) |
こちらも滝沢聖峰作品。ちょっと長めの短編2話が掲載されています。 ★JUNGLE EXPRESS 登場機材はドイツ海軍譲受の呂号潜(Uボート)、英軍哨戒艇、九九式襲撃機、Me262、零式輸送機、モスキート、日本陸軍装甲車。潜水艦とMe262といえば有名な遣日、遣独潜水艦作戦。ドイツの兵器の図面や部品を潜水艦で日本へ輸送する作戦を題材に、ストーリーは意外な終末を迎えます。 ★ウクライナ混成旅団 登場機材は九七式中戦車、パンター、T34、スターリン。 戦争終結後に、千島列島へ侵攻してきたソ連軍に抵抗して敗残した日本戦車兵が主人公。 九七式中戦車を撃破され捕虜となった日本戦車兵が、「ウクライナ反乱軍」としてパンターに搭乗しT34やスターリンを撃破するという、痛快なストーリーです。 |
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碧の孤狼 Japanese interceptors 1945 (MGコミック) |
滝沢聖峰作品の短編航空劇画全6話が掲載されています。 サブタイトルは「JAPANESE INTERCEPTORS 1945」ということで迎撃戦闘機のお話たち。 ★キー108改帰還せず・・・登場機材は屠龍、B29、キ-108改、F6F。キ-108改はまゆ型の気密室を備えた川崎の試作高々度戦闘機ですが、この機体に装備された電探が「世にも奇妙な物語」的な設定となっています。 ★式・・・登場機材は震電、F6F。こちらの震電は4枚ペラで、空戦もF6Fと対戦します。この作品もオカルトっぽい結末です。 ★EX Ki-94U・・・登場機材はキ-94U。この機体は立川飛行機が設計した試作高々度戦闘機で、モックアップの写真もすでに公開されている幻の名機です。もし完成していれば日本最速の機体となっていたハズ。 ★審査部独立戦闘隊・・・登場機材はB29、Fw190、Fw190D-9。日本陸軍審査部のFw190にJUMO213を換装して「長っ鼻ドーラ」を造ってしまい、B29をバッタバッタと墜としてしまうお話。 ★川崎防空戦闘隊異聞・・・登場機材は飛燕、五式戦、P51、B29。川崎のキ-64で採用された翼面蒸気冷却装置を飛燕に積み込み、ラジエーターのない飛燕でP51とB29をやっつけるお話。 |
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明けの彗星 航空戦記短編集 (ビッグコミックススペシャル) |
滝沢聖峰作品の短編航空劇画全8話が掲載されています。 ★大陸基地航空隊・・・登場機材は九六式艦戦。新米搭乗員の初陣のお話。大空のサムライの坂井氏のデビュー戦のよう。 ★複葉艦戦隊・・・登場機材は九五式艦戦。日中戦争時のアメリカ義勇軍パイロットとの空中戦のお話。まだまだ、のんびりしています。 ★海鷲の落日・・・登場機材は九九艦爆、赤城、隼鷹、ホーネット。歴戦の艦爆乗りの開戦から南太平洋海戦までのお話。 ★蒼昊の銛手・・・登場機材は一式陸攻。マレー沖海戦に参加した陸攻乗りのその後。 ★最後のト連送・・・登場機材は天山、九六式艦攻。上記の「蒼昊の銛手」の続編。戦況は逼迫し、生き残った二人は特攻へ。 ★明けの彗星・・・登場機材は彗星、白菊、零式夜戦、F6F。特攻出撃をする部隊と同居する通常攻撃部隊の搭乗員のお話。 ★真夏の赤蜻蛉・・・登場機材は九三式中練、P51、B29。航空少年と戦災孤児が航空兵になろうと航空隊に侵入するも、その日は終戦の日だった。 ★闇の誘導路・・・登場機材は屠龍、B29。電探索敵による電波誘導システムを開発する技師と夜戦搭乗員と米軍電探技師のお話。 |
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狼の砲声 (MGコミック) | 登場機材は3号突撃砲、T35、3号戦車、T34、マルダー、ナースホルン、KV1、ラング、パンター、M4、ヤクトティーガー、スターリン、ヘッツァー。 完全なフィクションで、未来人が20世紀をのぞきにいった設定となっており、ちょっとだけSFっぽい場面もある小林源文作品です。大筋として、ハーゲンというドイツ軍戦車兵が各戦闘を戦い抜いて生き残っていくというストーリー。 |
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ハッピータイガー (MGコミック) | 探索中 | |
ザ・コクピット (1) (小学館文庫) | 戦場マンガの古典的な作品です。 ザ・コクピットシリーズに掲載されている短編作品は、松本零士作品の「戦場漫画シリーズ」「ザ・コックピット」「ハードメタルシリーズ」「ブルーメタルシリーズ」「ケースハードシリーズ」を文庫本サイズにまとめたものです。 以下は「ザ・コックピット@」に掲載されている短編集です。 ★アフリカの鉄十字・・・登場機材はBf109G、スピットファイア。 ★成層圏になくセミ・・・登場機材はFw190A、B17、P47。 ★幽霊軍団・・・登場機材はキングタイガー、M4、エレファント、M36。 ★パイロットハンター・・・登場機材は疾風、F6F、カタリナ。疾風とF6Fの空戦シーンは当時としては感動ものでした。 ★鉄の墓標・・・登場機材は九七式中戦車、M4、四式中戦車。試製四式中戦車の存在を始めて知った作品です。 ★独立重機関銃隊・・・登場機材は九二式重機関銃、F4U。 ★成層圏戦闘機・・・登場機材は鍾馗、B29、P51、P47。鍾馗とP47のシルエットが良く似ている・・・ ★グリーン・スナイパー・・・登場機材は三八式狙撃銃、日本陸軍試製自動小銃、トンプソンM1短機関銃。 ★スタンレーの魔女・・・登場機材は一式陸攻、零戦、スピットファイア。片肺の機体はオーエン・スタンレー山脈を越えられないという、飛行機乗りの現実を題材に展開しています。。 ★メコンの落日・・・登場機材は隼、P51、疾風。 |
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ジパング(1) (モーニングKC (731))[Kindle版] | 海上自衛隊のイージス艦「みらい」が太平洋戦争の時代にタイムスリップして戦闘に巻き込まれてしまうSF的お話。 現代の自衛隊では経験しがたい激しい実戦のなかでも、専守防衛と人命尊重の自衛隊のスピリッツを貫きとおす主人公角松二等海佐の戦闘指揮シーンが見ものです。 しかし、なんといっても最後のクライマックスは原爆の登場です。原爆は史実において日本も研究していましたが、まさに研究段階で実用化には程遠いレベルでした。 が、このお話のなかでは日本が最初に原爆の実用化に成功して実戦投入してしまうという展開となっており(しかも、その実用化までには幾多の艱難辛苦を乗り越えて、やっとギリギリ実現したといった設定がニクイ)、その結末も「こってり」とした意外なものとなっています。 大和艦内の描写など、資料の少ない機材の再現は大変だったと思いますが、さすが「かわぐちかいじ」作品と納得する一作です。 |
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Cat Shit One VOL.1 キャット・シット・ワン 1巻 (Web comics) |
ベトナム戦争が舞台の小林源文作品です。 「キャット・シット・ワン」とは「猫の糞1号」という呼び出し符号、つまりコールサイン。 動物を擬人化して登場人物としていますので、非常にカワイイイメージの作品です。 どちらかというと殺伐とした画風の小林作品のなかで異色の作品となっています。 しかしながらそのストーリーはシリアスで、米軍の作戦行動を忠実に描写しています。 当然F4ファントムやスカイレーダーも登場しますし、ヘリボーンも展開します。 M16を撃つウサギやAK47をぶっぱなすネコも登場します。 作品中は各国ごとに動物の設定をかえています。たとえば、アメリカ人はウサギ、ベトナム人はネコ、フランス人はブタ、ソ連人は熊、中国人はパンダ、日本人はサル。その他いろいろとでてきます。 主人公はパーキンス軍曹。通称「パッキー」というウサギの米兵です。 このニックネームは管理人もお気に入りで、管理人がウサギを飼ったときに、同じ名前をつけたくらいです。 |
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飛行艇時代 ―映画『紅の豚』原作 |
ご存知、宮崎駿監督のジブリ映画「紅の豚」の原作本です。 ストーリーは劇場版アニメのとおりで、フルカラーの絵コンテみたいです。 後半は、サボイアS,21・カーチスR3C-0・ダボハゼ号の3機の劇場アニメ版設定資料が紹介されています。 この解説はモノクロイラストと模型と原作画とアニメ画の比較でわかりやすく紹介されています。 なかでも改造後のサボイアのエンジンが、原作のロールスロイス・ケストレルに対して、劇場版ではフィアット・フォルゴーレAS,2にかわっており、その違いがモノクロイラストの側面図で解説されています。 最後は、戦闘飛行艇戦史1914〜1918「アドリア海航空戦」とシュナイダー・トロフィーレースの歴史がレーサーの機体のカラー写真と共に解説されており、「紅の豚」の時代背景を知ることができます。 |
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宮崎駿の雑想ノート | 本書は「この本に、資料としての価値はいっさいありません」と大書された序章から始まります。続いての目次もおもしろく、本書に掲載の作品とジブリ作品のアニメーションの発表時期などを年表型式にして紹介しています。 内容は、すべてカラーイラストで描かれています。キレイです。わかりやすいです。資料としての価値はありませんとありますが、いろんな情報が詰まった一冊です。 マンガになっているものもあれば、解説だけのものもあります。宮崎アニメの原点ともいえる作品。 ★第一話 知られざる巨人機の末弟・・・ユンカースJ-38のボストニア向け軍用型機WP-30重空中戦艦のうんちく。日本陸軍でも92式重爆として採用された機体です。 ★第二話 甲鉄の意気地・・・アメリカ独立戦争の北軍軍艦モニターと南軍軍艦メリマックのうんちく。どちらも木製の船体に鉄の装甲を施した甲鉄艦。 ★第三話 多砲塔の出番・・・著者の「戦車かきたい」という欲求がにじみ出た作品。またまたボストニア王国仕様の、悪役超巨大多砲塔試作戦車の登場。 ★第四話 農夫の眼・・・96式陸攻と同じ時期に造られたポテーズ540は、産まれた瞬間から旧式機という、みじめな爆撃機だった。というスペイン戦線のお話。 ★第五話 竜の甲鉄・・・清国北洋艦隊の定遠のうんちく。 ★第六話 九州上空の重轟作機・・・日中戦争のころ、中国空軍のマーチン139W(アメリカのB-10Bの中国輸出型)が渡洋飛行をして九州に飛来したおはなし。 ★第七話 高射砲塔・・・連合軍パイロットに「ど田舎のトゲ」と呼ばれた、WWUドイツの高射砲塔のおはなし。 ★第八話 Q・ship・・・WWTのころ、やっかいなUボートをやっつけるためにイギリスが編み出した、だまし討ち偽装船 Q・shipのおはなし。 ★第九話 安松丸物語・・・太平洋戦争初期、貨物船改造の特設空母「安松丸」と96式艦攻の極秘アフリカ遠征作戦?のおはなし。 ★第十話 ロンドン上空1918年・・・ツェッペリン シュターケン R-Wのおはなし。パイロットはみんな豚です。 ★第十一話 最貧前線・・・太平洋戦争末期、漁船を徴用した特設監視艇とコンソリのおはなし。 ★第十二話 豚の虎・・・電動じがけのポルシェ ティーガーの、故障と戦った実戦投入のおはなし。 |
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泥まみれの虎―宮崎駿の妄想ノート | 本書は宮崎駿の妄想ノート「泥まみれの虎」と、宮崎駿の雑想ノート「ハンスの帰還」の二本立てとなっています。 本書にも「資料的価値はありません。とうぜんプラモの参考にもなりません。」ということわりがありますが、宮崎監督は実際にエストニアとドイツにも訪問して、オットー・カリウス氏本人と面談したり、ナルヴァの街を訪れたりと取材活動もしているため、非常に濃い内容となっています。 実際、現存するティーガーの戦闘室のカラー写真や現在のナルヴァの街のカラー写真なども紹介されており、内容的には大好きな一冊です。 「泥まみれの虎」はオットー・カリウスの戦記「ティーガー戦車隊」をもとネタとしたノンフィクションで、登場人物はすべて豚です。 ここでは「ナルヴァの戦い」について克明に描写されており、当時の過酷な戦車戦のようすやカリウスの用心深い戦闘法などがフルカラーで、わかりやすく描かれています。 「ハンスの帰還」は、1945年5月のドイツ降伏後のおはなし。 ソ連軍を避け、アメリカ軍に投降するために4号戦車で西に向かった戦車整備兵長ハンスとドランシ予備大尉とローザと、ばあちゃんの生き残るための大活劇。 紅の豚の戦車版のようなキャスティング?で、女性は人間、ドイツとソ連の兵隊はみんな豚、アメリカ兵はなぜかサルで描かれています。 こちらも美しいフルカラーイラストです。 両方とも宮崎テイストいっぱいの作品となっています。 |
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書籍タイトル | リポート | 表紙画像 |
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日露戦争物語 ―天気晴朗ナレドモ浪高シ (第1巻) (ビッグコミックス) |
2009年からNHKで放映された「坂の上の雲」と同じ主人公・時系列で描かれたコミックスです。 秋山真之・好古兄弟の幼少の頃や、その他のエピソードが満載すぎて日清戦争あたりで連載打ち切りになったようで、その後のお話は見ることができません。 しかし、TVドラマでは登場しなかったエピソードをいろいろと知ることができるので個人的には最後まで見たかった一作です。 |
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猛き黄金の国 岩崎弥太郎 (1) (集英社文庫―コミック版) |
岩崎弥太郎が主人公のお話なので、当然ながら2010年の大河ドラマ「龍馬伝」に登場する「弥太郎」とはまた違った観点からの作品となっています。 こちらは、どちらかというと維新後の三菱創設にまつわるエピソードがメインとなっており、本宮マンガ的な破天荒な男っぽいキャラで描かれています。 |
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猛き黄金の国 斎藤道三 1 (集英社文庫―コミック版) |
探索中 | |
新装版 徳川家康(1) (講談社漫画文庫 よ 1-100) |
探索中 | |
おーい!竜馬[新装版] 1 (ビッグコミックススペシャル) |
原作が武田鉄矢のためか、本作品の龍馬のイメージは2010年の大河ドラマ「龍馬伝」の福山雅治のイメージと酷似したキャラに思えます。 | |
三国志 (1) (潮漫画文庫) | 長いストーリーと多くの登場人物を拝するこの物語の作品のなかで、全体像を知るには最も読みやすく楽しみやすい作品であると思われます。 | |
蒼天航路(1) (モーニングKC (434)) |
曹操にスポットライトを当てた展開の三国志です。 非常に躍動的な描写が多く、登場人物も人間味あふれたキャラで描かれています。 |